【概要】
北海道大学水産学部附属練習船おしょろ丸が、2023年6月8日から8月3日までの期間、ベーリング海及び北極海縁辺海であるチュクチ海への航海を実施します。2018年以来の5年振りとなる外国航海です。
本航海には、実習科目「洋上実習II」に参加する本学水産学部の学生のほか、修士・博士論文に関連した観測及びデータ収集を目的とする大学院生が乗船します。大学院生は、本学大学院水産科学院のほか、大学間交流協定を締結しているアラスカ大学フェアバンクス校など国内外から参加します。また、本航海の後半(下図左Leg 3)では、文部科学省北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)重点課題①人材育成・研究力強化に基づき、全国の学部学生を対象とした公開実習を初めて実施します。公開実習には、国立・私立大学から文系学部を含めて10名の実習学生が乗船し、自然科学系の海洋観測を行うだけでなく、北極圏の歴史や文化も学ぶ予定です。乗船後には、北極域の研究者を目指すだけでなく、企業・行政・教育・NPOなどの様々な社会活動を通じて、直接的・間接的に北極域の諸問題の解決や北極域に関する知識の普及に関わってもらうことを期待しています。また、学生だけではなく、ArCS IIに参加する学内外の研究員も参加し、調査・研究活動を進めます。
おしょろ丸は、函館港から出港し、途中、米国アラスカ州のノームに2回寄港しながら、57日間の実習、各種海洋・生態系調査を実施します。
また、海と生き物を学ぶオンライン教材「LASBOS」(https://repun-app.fish.hokudai.ac.jp)では特集ページを作成し、「北極海の今」がわかる情報を随時発信します。
左:予定航路。●は停船観測点を、○は寄港地を表す。右:おしょろ丸Ⅴ世