キャンパス・コンソーシアム函館が主催する合同研究発表会「HAKODATEアカデミックリンク2025」(https://www.cc-hakodate.jp/academiclink)が函館市青年センターにて開催されました(会期:11月9日)。本発表会は、函館市内の高等教育機関で学生らがどのようなことを学び、研究しているのかを広く市民の皆様に知って頂く事を目的とし、特に函館の高校生に内容を知ってもらいたいという趣旨で行われています。ブースセッションにおいて58チーム、ステージセッションにおいて6チームが参加し、北海道大学水産学部から5チームが受賞となりました。おめでとうございます!

◇大 賞(ステージセッション)
テーマ:フコイダンによる血液凝固の抑制と促進~魚類と哺乳類で異なる働き~
チーム名:チームフコイ団
学部4年 長澤和貴,学部4年 青木建斗,学部4年 曽我英利,修士2年 辻井豪佑,修士2年 太田龍成
所属:海洋応用生命科学部門 水産資源開発工学分野
指導教員:岸村 栄毅 教授、熊谷 祐也 准教授
研究内容
コンブなどの褐藻に含まれるネバネバ成分「フコイダン」は様々な生理活性を持つ。私達チームフコイ団はフコイダンの血液抗凝固に対する影響を調べ、その結果、哺乳類と魚類で正反対の作用を示すことを発見した。フコイダンに眠る未知の可能性を解明していく!
◇優秀賞(産学官連携「クリエイティブネットワーク」賞)(ブースセッション)
テーマ:ウナギの卵の成熟・排卵を引き起こすものは何か?
チーム名:淡水増殖研究室 ウナギチーム
修士2年 宮下祥馬,修士2年 横山仁哉
所属:海洋応用生命科学部門 増殖生物学分野
指導教員:井尻 成保 教授
研究内容
ニホンウナギの安定的な養殖を実現するためには、卵の形成メカニズムを理解する必要がある。そこで我々は、卵形成の最終段階である卵成熟と排卵に着目し、これらのイベントがどのような条件下で、どのような機構によって引き起こされるのかを調べている。
◇優秀賞(ブースセッション)
テーマ:シロザケ人工飼育から紐解く資源減少問題
チーム名:WE LOVE SALMON & HOKKAIDO
修士1年 河合 瑛樹
所属:海洋応用生命科学部門 水産資源開発工学分野
指導教員:清水 宗敬 教授
研究内容
北海道においてシロザケは重要な水産資源です。しかし、近年北海道に帰ってくるシロザケは減少しており、その理由はよくわかっていません。そこで、私はシロザケを人工飼育し、条件を変えながら成長を評価することで資源減少の原因解明を目指します!
◇審査員特別賞(ブースセッション)
テーマ:目指せ海面養殖!~サクラマスに適した光の飼育条件~
チーム名:WE LOVE SALMON & HOKKAIDO
修士1年 清水 孝太郎
所属:海洋応用生命科学部門 水産資源開発工学分野
指導教員:清水 宗敬 教授
研究内容
皆さんは海に降らないサクラマスの存在を知っていますか?このような個体は海水に適応できないため、海面養殖では望まれません。私の研究の最終目標は、人工的に昼と夜の長さを変えることによって、任意のタイミングで全ての個体を海水に適応させることです。
◇審査員特別賞(ブースセッション)
テーマ:身は美味しく,殻は賢く~廃棄貝殻を利用した吸着剤の開発
チーム名:ホタテのバター焼き
学部4年 倉内凉子,学部4年 諏訪羽也人
所属:海洋応用生命科学部門 水産資源開発工学分野
指導教員:丸山 英男 准教授
研究内容
メカノケミカル反応により廃棄ホタテ貝殻粉砕粒子表面にカルボキシル基を化学修飾し、重金属イオンの吸着剤として使用することができた。先行研究で開発したバイオソーベントの約4.5倍の吸着容量を有することがわかった。