練習船忍路丸(初代)
船種
帆船
総トン数
162トン
船歴
- 1909年(明治42) 2月竣工
- 1913年(大正2) 3月補助機関据付
- 1927年(昭和2) 10月廃止
初代忍路丸は、北海道大学水産学部が明治40(1907)年2月に札幌農学校水産学科として札幌の地に誕生したその2年後の1909年に、米国タラ漁船をモデルに長さ31メートルのトップスル・クルーナー型(翌年ブリガンチン型に改装)の軽快な帆船として建造。忍路丸の名前は小樽から西に10kmにある湾の名前に由来する。
「忍路丸」の船名は、東北帝国大学農科大学水産学科の遠藤吉三郎教授の発案で、佐藤昌介学長によって命名された。
練習船おしょろ丸(Ⅱ世)
船種
帆船(後に汽船に改装)
総トン数
471トン(改装後は616トン)
船歴
- 1927年(昭和2) 5月竣工
- 1942年(昭和17) 5月帆装撤去、汽船に改装
- 1951年(昭和26) 9月船体延長、主機関換装
- 1962年(昭和37) 9月廃止
おしょろ丸Ⅱ世は、500馬力のディーゼルエンジン付きの全長42メートルのバーケンタイン型の帆船として建造。オホーツク海をはじめ東シナ海でのトロール実習も行い、1953年に国際北太平洋漁業委員会が承認した日本の調査船の一隻として北洋(北太平洋)での調査航海を開始。これらの航海のほかに、国際地球物理年に参加し、1958年にはクック諸島のスワロー環礁での日食観測にも参加した。
練習船おしょろ丸(Ⅲ世)
船種
汽船
総トン数
1180トン
船歴
- 1962年(昭和37) 9月竣工
- 1983年(昭和58)12月廃止
おしょろ丸Ⅲ世は、全長67メートル、2,000馬力エンジンと可変ピッチプロペラを装備した船尾トロール型船として建造。処女航海は国際インド洋海洋調査計画航海で、最初の北洋航海は1963年5月に実施した。1968年からは外国人研究者も参加し、それ以来100名以上のアメリカやカナダの研究者が参加した。1972年の北洋航海では、北極海域のチャクチ海で北緯72度まで達し、日本船としての最北端記録を樹立した。
練習船おしょろ丸(Ⅳ世)
船種
汽船
総トン数
1396トン
船歴
- 1983年(昭和58)12月竣工
- 2014年(平成26) 7月廃止
おしょろ丸Ⅳ世は、3,200馬力のエンジンを搭載した全長72メートルの船尾トロール型船として建造。可変ピッチプロペラやバウスラスター装備に加え、最新の各種航海計器類、計量魚探装置、トロール・ウインチ、マグロ延縄・流し網を装備した練習船である。2008年には北太平洋海洋科学機構海洋モニタリングサービス賞を受賞した
また、内閣府から要請があった北方領土墓参への航海を実施し、東日本大震災で被災した岩手県立宮古水産高校の実習航海にも対応してきた。